登録無料
ログイン
ご登録済みの方はこちらから
ログインしたままにする
パスワードを忘れた方はこちら

落ちるエントリーシートに足りない4つのポイント

2015年06月04日
タイトルライン
DIAMOND online 櫻井樹吏 [キャリア・プロデューサー] 2015年6月3日より抜粋


就職活動の最初の関門であるエントリーシート。この書き方には、頭を悩ませる学生も少なくないでしょう。

 エントリーシートは企業によって設問が異なることが多く、「学生時代に力を入れたこと」をはじめとした内容から、「シチュエーション別(クレームを受けた場合の対処法など)の対応」を書くものまで様々です。

 最近は、入力する項目が共通であるOpenESを使う学生も増えていますが、ネット上を見ても実に様々なレクチャーが存在します。しかし、実際には、何が正解か、結局わからないままエントリーシートを書き、ES落ちする学生が実に多いように思います。そこで今回は、落ちるエントリーシートに欠けている4つのポイントをご紹介します。

<1>エントリーシートは大切なPR商材
「自分らしさ」の見つけ方

 まず念頭に置くべきことは、エントリーシートが最初の関門であると同時に、その後の選考においても重要な役割を担うということです。

 例えば、エントリーシートが選考を通過したとすれば、その後の面接の資料としてもエントリーシートは使われていくことになります。ですから、第一関門を通過するための書類と考えずに、ここで徹底的に自分らしさを研究する機会と思って取り組む必要があります。しかし、エントリーシートで落ちる学生や一次面接で落ちる学生の多くは、それが欠けているように思います。文章を普段から書いていない方は、初めての報告書を書くつもりで取り組んでみましょう。

 ある福祉専門メーカーの社長は、普段から接する機会の少ない社員の日報や業務報告書に目を通した上で、評価の判断材料の一部にしています。この先、社会人になったら、ビジネスメールをはじめとして様々な文章作成は増えていきます。いま取り組んでいるエントリーシートに苦戦していても、それは将来の為の大切な糧となるのです。

 誤字脱字だけで必ずしも即不採用となるような極端なケースばかりではありませんが、少なくとも“姿勢”として見られているのは間違いありません。第三者が読んでも理解できる内容になっているか、面倒がらず、他人に客観的に見てもらうことが大切です。

よく「自分らしさ」を出そうと言われますが、その言葉で混乱をしてしまう方は「自分の意見や考え方」という視点で考えてもいいと思います。「そんなのありません」と学生からはよく言われますが、ならば日常生活から考えてみてください。

 例えば、飲食店に食事に行った時、店員さんが仕事そっちのけで雑談をしていることに感情(怒りや呆れるなど)が生じるのであれば、それがあなたの考え方から来るものである可能性があります。それを見て腹が立つのであれば、「自分は仕事中にはお客様優先で物事を進めたいのではないか」などと考えるきっかけになるからです。さらに、自分ならどんな仕事の仕方をしたいかなども見えてきます。

 同様に、ニュースを見て思うことや志望業界について考えてみること、志望企業の取り組みなどを見て感じたことなどを考えることで、訓練していきましょう。自分の中に自分らしさを探すのではなく、何か対象があった方が分析しやすい場合もあるのです。自分の意見にさえ、「それ、本当?」と疑問を持ったりして視野を広げていくことができれば、新しい視点を獲得するチャンスになります。

<2>提出期限は絶対に破るな!
まして人のネタを使うのは厳禁

 次に、エントリーシートで気をつけたいのは、提出期限を守ることです。確かに面接の資料としても使われる書類ではありますが、提出期限を破ってまで完成度を上げるのも考えものです。

 社会人として重視されるものの中に「信用」があります。期限を過ぎてから提出しているのに、エントリーシート内では「着実に」や「進捗管理」などという言葉が入っていると、その時点で矛盾が生じてしまいます。

 特に志望度の高い企業については、提出期限をスケジュール帳に書いておくと共に、部屋のカレンダーなど目のつきやすい所にもしっかり書いておくことが重要です。また、友人と同じ企業を受けるのであれば、お互いに協力して期限を確認しあうことも大切です。競争率が高くなるなどと言っている場合ではありません。もっと多くのライバルがすでに存在しているのです。一人でも敵を減らすことを考えるのではなく、一人でも味方を増やすことが重要ではないでしょうか。

 また、どうしても期限に間に合わないからといって友人やネット上のネタをそのまま使うのは非常に危険です。そのまま使うことでエントリーシートは通過できても、面接で詳細に話せないことはすぐに嘘だとバレてしまうからです。

 もちろん他者のエントリーシートを参考にするのは問題ありません。むしろ表現の仕方、丁寧さ、文章構成などは大いに参考にされた方がいいと思います。ですが、せっかく参考にするのであれば、同じ業界で通過したエントリーシートや採用された先輩の書類を参考にしましょう。自分より完成度の低いエントリーシートを見て安心するだけ、では成長の度合いが低くなってしまいます。

<3>あなたの印象をアップさせる!
写真を有効的に使用しよう

 近年使われているオープンESには画像を貼り付ける仕様が見られます。画像は伝えたいこととリンクするように意識しましょう。なぜなら、画像はインパクトを与えることができるからです。

 例えば、ドーナツ店でアルバイトしたことをアピールしたいのであれば、写真はただ単にドーナツではなく、働いている自分の姿の画像を貼る方が採用担当者もあなたをイメージしやすいでしょう。もちろん制服や店内の画像を使用できるかは、アルバイト先に確認・許可をもらうことが必須条件です。仮にそれが無理だとしても、自分で接客マニュアルやノートを作った人はマニュアルやノートの中身の写真でも構いません。

 特に画像は文字ばかりのエントリーシートを華やがせる差し色とも言えます。被写体があまりにゴチャゴチャして読み手がわからないのは問題ですが、「これは何の写真?」と突っ込まれるような画像はエントリーシート通過後の面接でも有効なネタになります。やはり客観的な意見を聞くために、複数人に見てもらいましょう。

<4>人に誇れるエピソードがない!?
就活生にありがちな悩みを克服する方法

 就活を始めると、自分には人に誇れるエピソードが無いと落担してしまう方がいます。実際に掘り起こしていくとエピソードはあるものですが、学生時代のほとんどが授業にサークル活動に飲み会、単発でアルバイトなどとループしていると記憶に埋もれてしまうのも仕方のないことです。

 無いのであればこれから頑張って何かを体験していけば良いだけの話なのですが、印象的だったイベントや感動した出来事などは普段から書き留めておくことも便利です。投稿内容にさえ気をつけるのならFacebookをはじめとしたSNSも有効活用できるのではないでしょうか。

 印象深いイベントを投稿しておけば、数年経って記事を確認することもできますし、投稿に画像を使った場合には、そのまま画像を活かすこともできます。特にFacebookなどでは他者が評価する「いいね!」が多かった記事について書いてみるのもよいでしょう。

 無理に頑張ったエピソードを作る必要はありません。無理にというのは高額なお金をかけたり、必要以上に体に負担を与えるようなことです。交通費、宿泊費を多くかけてまで滝に打たれに行ったり、危険な環境での登山をしたりする必要はありません。そもそも自己PR作りの為にやりました!では本末転倒です。大切なのはそれをしようとした動機と学んだことや今後活かせそうなことを含めた伸びしろを見てもらうことですから。

もちろん、本当に挑戦したいことがあれば、危険を承知で行うのもありだと思います。逆に人が笑ってしまうようなことを真剣に行うのも応援したいと思っています。

 私の友人は大学在学時にそれぞれ1品だけ持ち寄ったオカズでご飯を何合食べられるかという挑戦をしていました。各々が納豆や塩辛や梅干しを片手に10合、20合と真剣に食べる話は聞いていて本当に笑顔が溢れます。それは真剣に取り組んだからこそ余計に魅力的なのではないでしょうか。動機は定かではありませんが……。

 あなたが最終的に体験したエピソードがエントリーシートや面接の場面で使えなかったとしても全く問題ありません。なぜならそれはあなたが得た貴重な経験であり、今後どこで活きてくるかは誰にもわからないからです。もしかすると将来、お酒でも飲みながら後輩に話したり、自分の子どもができた場合に話したりという場面で大活躍するかもしれません。今、経験する事を恐れないでください。

 就活は特に辛く悲しい一面もあるかもしれませんが、心や感情が大きく揺れ動く期間でもあります。過去の思い出として、試験合格の嬉しさや不合格の悔しさなど、心が大きく動いたことは記憶にも残りやすいはずです。就職活動を総じて「貴重な経験ができた」「楽しかった」「ちょっとは成長した」。最終的にそうなれば汗水垂らした時間は全て輝きに変わります。

 まずは目の前のエントリーシートです。書ける部分から埋めていきましょう。あなたの就職活動を心から応援しています。